A happy family is but an early heaven.
幸せな家庭はこの世の天国だ。
– ジョージ・バーナード・ショー
ワンオペ育児ってそもそもどういう意味?
ワンオペ育児の「ワンオペ」は、「ワンオペレーション(one operation)」の略で「一人ですぺての仕事をすること」を意味する和製英語です。外国人に使っても通じません笑
もともとは深夜の人手不足の時間帯に、コンビニ、牛丼チェーン店や飲食店で社員やバイトが一人ですべての仕事をすること表す言葉でした。
仕事、家事、育児のすべてをこなす共働きママが増えたことで「ワンオペ育児」や「ワンオペ育児ママ」という表現が生まれた経緯があります。
専業主婦やシングルマザーはワンオペ育児とは言わない?
「ワンオペ」のそもそもの意味が「一人ですべての仕事をすること」なのを考えると、シングルマザーは外で働いているのでワンオペ育児ママといえそうですが、生活費を稼ぐパートや仕事をしていない専業主婦はワンオペ育児ママとは言えなそうです。
ネットの書き込みを見ても、「ダンナの給料で生活してるんだから、専業主婦は家事育児を一人でやって当たり前!」「ダンナの稼ぎで生活してるのにワンオペ育児が大変!と聞くとイラっとする」という意見が多くみられます。
特に外で働いて生活費を稼いでいる共働きママやシングルマザーからの専業主婦ママに対する風当たりは強いですね。
私も働くワーママなので、専業主婦が家事育児を一人でやって大変!という意見を聞くと正直「えっ?」っと、ちょっと引いてしまいます。
でも、この感覚って実は正常じゃないかもしれません。
ワンオペ育児は日本人女性が追い込まれている証?!
「ダンナの稼ぎで生活してるのにワンオペ育児が大変!と聞くとイラっとする」
私も働くワーママとして同じような感情を抱いてしまいがちですが、ちょっと待ってください!!
パートでも正社員でも、共働きママは、「私なんて外で朝から仕事してその上、家事も育児もこなしているのに!!」と、おうちで家事しかしていない専業主婦ママの「ワンオペ育児大変」発言にイラっとするわけですが、私は、この今の日本の状況自体が病んでいると思うのです。
だって、これって、共働きママも専業主婦ママも、日本の女性はみ~んな基本的に、「家事や育児は女性の仕事」だと思っているってことですよね?
家事や育児が男性の仕事だと思っているなら、むしろ「男の仕事までやるなんて偉いわ~」となるはずです。
男女逆に考えるとわかりやすいと思いますが、家事や育児が「女性の仕事」だという発想だから、イクメン男性が家事や育児をやっていると聞くと「偉いわ~」となるわけです。
これって、先進諸国では異常ですし、時代遅れです。
「ワンオペ育児」なんて言葉が生まれること自体が日本社会の病んでいる証そのものです。
日本では1986年に男女雇用機会均等法が施行されて、女性が外で働ける法環境が整ってきて約30年になりますが、欧米では1960年代から雇用における女性差別をなくすための法整備がされてきました。
日本は欧米諸国よりも20年以上遅れているわけです。
1986年以前も、もちろん女性は外で働くことができましたが、男性よりも低い賃金で産休育休等のない劣悪な労働条件で働かざるをえなかったんですね。
なので、日本も欧米諸国も、男性が外で働いて女性が家事育児をやるというのが当時の一般的な結婚生活のスタイルでした。
つまり、家の仕事である「家事、育児は女性である妻の仕事」とされてきたんですね。
ただ、女性が外で働くようになったあと、欧米諸国では家事育児の分担がスムーズに行われた一方で、日本では今も「家事育児は女性の仕事」という考えが根強く残っています。
私自身も、「家事、育児は女性の仕事」だとずっと思っていました。
私の両親の時代には男女雇用機会均等法などありませんでしたので、私たちが子供のころは、どこの家でも、父親は朝から晩まで仕事漬けで(たまの休みは家でゴロゴロ笑)、家事や育児などの家のことはすべて母親がワンオペでやっているのが当たり前でした。
男女雇用機会均等法ができるまでは、日本人女性はみなワンオペ育児でがんばってきてたんですね。
そんな親を見てきたので、自分が結婚して外で仕事をしていても、女性である自分が家事をやるのは当たり前だと思っていました。潜在的に刷り込まれてしまってたんですね。
私は、男性に家事育児をお願いするなんてとんでもない!「家事育児は女性の仕事」だと信じて疑っていませんでした。
でも、この考えこそが、ワンオペ育児の問題の根源なんだと思います。
文化の違いなので仕方ないことかもしれませんが、外国人女性は日本人女性に比べて「強い」といわれていますが、先進諸国では、レディーファーストといわれるように、女性の方がむしろ男性より立場が強かったりします。
先進諸国では、男女関係なく個人を重んじているので、男性が外で稼いでいるから男性の方が偉いといった男尊女卑の考えはまったくありません。
専業主婦の女性であっても、家でしっかり家事をやっているのだから外で稼いでいる男性に引け目を感じることはまったくないじゃない!というのが男女共通の考え方です。
なので、女性が外で働くようになったときに、欧米諸国の女性は、すぐに自分たちの権利を主張したわけです。
女性である私たちも外で男性と同じように働いて稼いでいるのだから、男性は、家事育児を分担しないなんてあり得ない!と。
日本のような「内助の功」を美徳とする文化がないこともあって、男女が対等な立場なので、特に若い世代では、欧米諸国では家事育児が比較的スムーズに分担されています。
日本と違って、家事育児は女性の仕事という考えもないので、家事育児をやっているイクメン偉いわ~ともならないわけです笑
女性が外で働くなら、男性も家事育児はやって当然だよね、という考えが抵抗なく受け入れられるんですね。
日本では女性が外で働くようになって30年近くたっても、今もなお、「家事育児は女性の仕事」という考えが根強く残っているせいで、日本の女性は追い込まれているんですね。
ワンオペ育児を解決する秘策はこれ!
ワンオペ育児を解決したいなら、「家事育児は女性の仕事」という考えを捨てましょう笑
そうはいっても、あなたが「家事育児は女性の仕事じゃない!」とご主人に話してみたところで、「じゃあ俺がやるよ」とはならないですよね。
じゃあ具体的にどうするか?
そもそもあなたの仕事じゃないものをあなたがやってあげているというマインド(考え)にシフトすることです。
まずは考え方を改めることが解決への第一歩です。
そして、家事や育児も「仕事」だと割り切ること。
仕事なので、あなたにしかできない仕事とあなたでなくてもできる仕事に分けることができるはずです。
どんな些細な仕事でも、あなたでなくてもできる家事育児はたくさんあるはずです。
専業主婦だからって、あなたでなくてもできる仕事をご主人にお願いできないなんて引け目を感じることは全然ありません!
家事育児をこなす主婦は無休なのに、外で働いているご主人だけ週休2日なのは、はっきりいってズルいです笑
専業主婦だって、週末1日は少し楽させてもらっても私は全然いいと思います。
初めてお願いするときはお願いしづらいかもしれませんが、頼みやすいことからお願いしてみたらいいと思います。
たとえば、遅く帰宅したご主人の夕食の食器洗いはご主人にやってもらうようにお願いしてみてもいいですし、週末のトイレ掃除やお風呂掃除をお願いしてもいいと思います。
ちなみに我が家では、基本的に、お風呂掃除と食器洗い、ペットのうさぎ小屋掃除はダンナの仕事にしています笑
そして、家事はお願いしたらご主人に任せて、あなたはやらないこと。これ、すごく大事です。
あなたが代わりにやってしまうと、ご主人はいつまで経っても自分の仕事だという自覚を持てないままになってしまいます。
女性の方が家事に慣れていて要領がいいので、どうしても、ご主人担当にした仕事をやってしまいたくなりますが、そこはグッと我慢です。
育児も、週末の習い事の送り迎えはご主人にお願いしたりできますよね。
家事育児を仕事だと割り切って、ご主人になるべく「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」するように心がけると、ご主人も主体性をもって家事育児に関わってくれるようになると思います。
会話で伝えてもいいですが、うちは、習い事や学校行事の予定なんかは、備忘録もかねてLINEで伝えています。文字に残しておくと、伝えた方も伝えられた方も覚えておけるのでいいです。
家事育児も立派な仕事です。
ワンオペでできるならそれに越したことはありませんが、ワンオペ育児でパンク寸前だとしたら、そんなママの姿は子供にとってマイナスでしかないですよね。
子供はみんな笑っているママが大好きです^^
ワンオペ育児で悩んだり困ったりしているなら、ご主人でも、ご両親や兄弟、ご近所さん、保育士さんや幼稚園の先生、学童など、どんどんみんなを巻き込んじゃえ!ぐらいの気持ちで乗り切りましょう!